検査設備

MRI装置

Magnetic Resonance Imaging system(磁気共鳴画像装置)の略称で、
磁場と電波を用いて体内の画像を撮影する装置です。放射線を使用しないので、被ばくの心配がなく、様々な角度の断面画像を撮像することができます。 MRIは、体内の代謝物質の濃度分布や分子の運動状態などを反映した画像が得られるので早期診断が可能となります。

磁場の強さを表す単位を、テスラ(T)といい、エレキバンでお馴染のガウス(gauss)単位でいうと、

 

1T = 10,000 gauss となります。

 

MRI装置で得られる信号の強さは、原理的には高磁場装置であればある程高いといわれています。当院のMRI装置は、1.5Tの高磁場装置(東芝社製)で、0.5T装置に比べ3倍の静磁場強度を持っているため、信号検出能力が高く、より高画質な画像の描出が可能だといえます。

撮像領域

  • 頭・頸部血管(脳動脈瘤、動静脈奇形、血管狭窄など)
  • 脳(脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など)
  • 各関節(靭帯損傷、断裂の診断など)
  • 脊髄(神経疾患、椎間板ヘルニアなど)
  • 各部非造影血管撮像(造影剤を使用しない血管撮像)
  • 胸・腹・骨盤腔内領域

注意: ペースメーカーや脳動脈クリップ等体内金属のある方は、検査を受けることができない場合があります。該当する方は医師またはスタッフに御申し出下さい。その場合でも、CT検査等で代替検査を行うことができます。 また、妊娠をされている可能性のある方は、安全のため検査を御遠慮いただく場合がございます。

骨密度測定検査

骨密度測定検査は、骨の中にあるカルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分がどのくらいの量あるのかを計測し、骨(骨量)の状態を評価するもので、骨粗しょう症の診断や腎疾患患者の骨量変化の経過観察などに用いられます。

骨粗しょう症とは、骨の密度が減少して骨が折れ易い状態(スカスカのスポンジ状)になることです。特に閉経後の女性は、ホルモンバランスにより急激に骨密度が低下し、もろい骨になり易くなります。

骨粗しょう症になると脊柱の圧迫骨折や、大腿骨の骨折が増えるので、腰痛や寝たきりの原因になるといわれています。

当院装置(ALOKA社製)では、前腕骨を測定部位とし、DEXA法を用いて測定するため、

  • 短時間   ・・・ 約1分!
  • 低被ばく  ・・・ 胸部写真の1/10程度!!
  • 座った姿勢で・・・ 寝転がらなくてよいので、移動が楽!!!

正確な値を測定することができます。また、前腕骨は加齢による骨変形が少ないため再現性に優れており、高齢者の方でも、長期的な骨密度測定を行うことができます。

御自身の骨密度が気になる方は、一度調べてみてはいかがでしょうか

DEXA法とは?

Dual Energy X-ray Absorptiometry(二重エネルギーX線吸収法)法の略称で、2つの異なるエネルギーを持ったX線ビームを使い、透過率の差を利用して骨塩量(単位:g)を測定します。さらにX線を照射した方向からみた骨の投影面積(cm2)が計測され、この骨塩量を投影された骨の面積で割ったものがDEXA法の骨密度(g/cm2)となります。  この方法で求めた骨塩量は、超音波を用いて求めた骨塩量よりも、正確であるといわれています。

レントゲン撮影

頭から足まで全身の症状がある部位について撮影をすることができます。最適な撮影条件の選択により、被ばく線量を抑え、部位によっては、生殖腺等の被ばく防護も行っています。
撮影室には、立位用スタンドホルダー、撮影寝台を設置しています。
管球は天井走行のため、ストレッチャーや車いす等、撮影寝台への移動が困難な患者さんでも、可能な限りそのままの姿勢で対応することが可能です。
各関節、全身骨、胸部、腹部等を主に撮影しております。

CT装置(マルチスライス 4列)

Computed Tomography(コンピューター断層撮影装置)を略したもので、X線を使用して、断層像を得る装置です。
複数の検出器を用いることで、多くの画像を短時間で撮影することが可能となり、患者様の負担を軽くしながら、より細かな病変を検査することができます。
この装置は、単なる断層像を得るだけでなく、らせん状に撮影することで、検査範囲全体を連続した一つの塊(データ)として捉え、収集範囲内であれば、検査後でも様々な断層像を得ることができます。

当院では、4列のマルチスライスCT(東芝社製)を用い、

  • 出血性病変の診断(高血圧などによるくも膜下出血、外傷性出血など)
  • 胸部、腹部、骨盤領域
  • 耳鼻科領域(副鼻腔、内耳など)
  • 歯科系デンタルスキャン(顎関節、上・下顎骨、歯など)

X線写真だけでは、診断することが難しい部分も細かく、立体的に見ることができるため、大きく診断に役立っています。 また、撮影部位に応じて最適なX線量を自動で調節する機能を備えており、均一な画像が得られるとともに被ばくを最小限に抑えます。
X線写真に写る薬(造影剤)を用いることにより、

  • 軟部腫瘍病変 ・・・部位や大きさなど
  • 全身血管   ・・・3次元化することにより立体的に観察可能

などを、より詳しく描出することができます。

注意: 腎機能の悪い方やアレルギーをお持ちの方などは、造影剤を用いた検査を行えない場合がございます。該当する方はスタッフへ御申し出下さい(造影剤を使わない撮影は可能です)。